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2022/01/11

一度見逃せば経営的損失、10~24時間の雌牛「発情」をAIで検知

人工知能(AI)を組み込んだカメラを使って雌牛の発情を検知するシステムを鹿児島市のベンチャー企業「ファーマーズサポート」が開発した。春日良一社長(50)は「畜産農家の負担軽減につなげたい」と期待している。
同社はAIや情報通信技術(ICT)を活用したシステムの研究、開発を行う企業で、2017年に設立した。
雌牛を人工授精させ、子牛を出荷する繁殖農家にとって、雌牛の発情にどうやって気付くかは大きな課題だという。雌牛は発情期以外では受胎せず、発情が持続するのは10~24時間程度しかない。次の発情は18~23日後とされており、一度見逃すと経営的な損失につながってしまう。多くの畜産農家ではこれまで、小まめな見回りなどで対応してきた。
同社は、慢性的な人手不足によって発情行動を見逃してしまう繁殖農家の悩みを解決しようと、19年から研究を開始。畜舎に設置したカメラで1秒間に10枚撮影した画像をAIで分析し、「 乗駕 行動」と呼ばれる相手の牛に乗ったり、乗られたりする数秒の発情行動が一定時間内に高確率で検出された場合などに「発情」として検知するシステムを作り上げた。発情を確認した場合、スマートフォンやタブレットのアプリを通じて通知する仕組みになっている。
今月4日から販売を開始。初期費用は60万~70万円程度で1か月あたり1万数千円の管理費がかかるという。春日社長は「少ない人数でより多くの牛を飼養できるようになれば、経営の効率化にもつながる」と話す。

引用 読売新聞オンライン:
https://www.yomiuri.co.jp/science/20211120-OYT1T50167/

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