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2021/12/23

ソフトバンクが注目する中国企業のAI技術…バイドゥ、アリババ、テンセントの動きは

ソフトバンクグループが11月8日に発表した2021年7~9月期の決算は、中国株の影響を大きく受けて純損益は3979億円の赤字に陥った。新興企業に投資する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(SVF)が保有する中国企業の株価が下落したことなどが響いた形だ。それでも孫正義会長兼社長は中国企業への投資を継続する意向だ。注目分野のひとつはAI(人工知能)だという。AI技術は米国が独走しているが、ここ数年中国が急ピッチで追い上げている。

投資を検討するなら、どんな銘柄があるのか。真っ先に思いつくのは、ネット3兄弟のバイドゥ、アリババ、テンセントだろう。

バイドゥ(百度)は14年、グーグルのトップエンジニアを迎えて、米シリコンバレーにAI研究所を立ち上げた。いち早くAI領域の研究を進め、インターネット企業からAI企業に進化しつつある。8月に開催した「百度世界大会2021」では、運転者を必要としない完全自動運転機能を備えた「ロボットカー」を発表した。すでに自動運転タクシーの実証実験を進めており、大規模商用化に向けて準備中という。

アリババも自動車分野でAIを活用したサービスを提供している。アリババクラウドは、日本事業者向けにAI関連のサービスパッケージを提供すると10月に発表。たとえば自動車業界向けのAIソリューションでは、車両の損傷部位や損傷の度合いを識別する「車両損傷評価AI」、車両画像の背景やナンバーにボカシを施す「車両プライバシー保護AI」などがある。

テンセントの武器はWeChatだ。10億人を超える月間アクティブユーザーがいるといわれ、そのデータをAIで分析し、ヘルスケア分野での活用を進めている。

新規上場も期待される。AI画像認識の「センスタイム」が香港証券取引所にIPO申請をしているという。同社の高精度な顔認識技術は投資家の注目を集めている。利益はまだ赤字が続いているが、黒字に転換してから投資しようと考えていると、株価が上昇した後で手遅れのことも多い。同社の株式は前述のソフトバンクグループも保有している。上場後の株価に注目したい。

(経済ジャーナリスト・向山勇)

引用 AI NOW:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/297429

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